普段のお手入れについて

ここでは、大切な着物のケア、ご自宅で簡単にできるお手入れ方法、
その他、着物の知識についてお話します。

着物の保管方法

着物のケアは「虫干し」が基本。 でも、それがなかなかできないのもわかります。広げておくスペースもないし、暇もない。
そこで、そもそもなぜ「虫干し」が必要なのでしょうか。
答えは《湿気》です。着物には大敵なんです。
すなわち、湿気を遠ざければいい。現代の建物は、湿気がこもりやすいので、尚更、気をつけなければなりません。
そこで、以下の方法をお勧めします。

カビは以下の条件が揃った時に発生します。
  1. (1)半年に一度はタトウ紙を交換=半年で、吸湿力が半減します。
  2. (2)シリカゲルなど吸湿剤を使う。
  3. (3)たびたび、タンスの引き出しを開けて、空気を入れ替える。
  4. (4)天気のいい日に、タトウ紙に包んだままでもいいので、タンスから出して畳の上に置いておく

以上の方法を複合して行うだけで、湿気はかなり取り除くことができます。

使用後のチェック

着物を脱いだら、しまいこんでしまう前に、チェックしておきましょう。知らぬ間にシミがついていることもあり、応急処置をするかしないかで、そのあとの対処が変わってきます。
逆に食べこぼしなどに気づかないまましまいこんでしまい、次にあけたときにはカビだらけなんてことも。
黄変がでてしまうと、繊維そのものが傷つけられるため、多少は修復できても、完全に元の状態に戻ることはありません。事前のケアが大切になります。

チェックポイント
  1. (1)衿周り=皮脂、汗ジミ、ファンデーション
  2. (2)袖口=皮脂
  3. (3)前身ごろ=食べこぼし
  4. (4)裾=床の汚れ、泥はね
  5. (5)背中、帯周り=汗ジミ

汚れたときの対処法

1.ファンデーション
白いタオルの上にファンデーションが付着した箇所を置き、ベンジンをたっぷり含ませた綿のガーゼで、生地をトントン叩いて汚れを抜き取ります。
こすると生地が擦れてしまいますのでご注意下さい。
当社のサービスで、ファンデーション落としをその場で行っている店舗もありますので、お問い合わせ下さい。
2.水性の汚れ(醤油・お茶 など)
付着したらすぐに乾いた布で軽くあてながら吸い取ります。こすると生地がすれてしまいますのでご注意下さい。汚れに糖分が含まれていると、きれいになったように見えることもありますが、時間が経つと変色することがあります。
着用後、早めにクリーニングにお持ち下さい。
3.不溶性の汚れ(泥しみ・アイスクリーム・ミートソース など)
不溶性の汚れは、適切な対処を行わないと取り返しのつかない事になる場合があります。付着したらすぐに乾いた布で軽くあてながら吸い取ります。
こすると生地のスレの原因になりますのでご注意下さい。
蛋白質が含まれている汚れの場合は、熱を加えるとシミが固まり取れなくなってしまいますので、お湯を使ってしみ抜きしたり、アイロンをかけたりしないで下さい。血液や蛋白質が含まれている乳製品などには気を付けて下さい。
基本的に自己処理は行わず、着用後、早めにクリーニングにお持ちください。
4.汗
着物は湿気に弱く、汗にも弱い素材です。
湿気は干せば取れますが、汗の成分である塩分やアンモニアは残ってしまいます。
放置しておくと変色や生地の劣化を招き、蒸発した汗の成分がガス化して着物全体を傷める結果にもなります。ドライクリーニングでは、水性の汗は落ちませんので、『汗取り』がお勧めです。高圧蒸気をかけて、繊維にしみ込んだ汗を弾き飛ばします。完全に落とすのには洗い張りがお勧めですが、汗取りでも十分なケアが出来ます。

欠かせない「しまい洗い」

袖を通した着物は必ず「しまい洗い」を

久しぶりに着物を出したら、シミが付いていた…なんて経験ありませんか? 目で見える汚れがなければ収納している方が多いかもしれませんが、これはNG。シミの種類によっては最初は目立たなくても、後ではっきりと浮き出てくるものがあります。そのため、着用後はしまう前に必ず丸洗い(着物クリーニング)をしておくことをお勧めします。